「ペスト」のオマージュ的作品 ―― リウーを待ちながら

本の紹介

緊急事態宣言中にカミュのペストを読んだ。
その後,アマゾンのおすすめに出てきて読んだ漫画。
新型コロナの再流行の今、あらためて読みました。

富士山麓の街でペストが発生。
内科医・玉木涼穂は感染の拡大を防ぐため奔走するが、感染は一気に街に広がる。
ロックダウンした街で、玉木は負け続ける戦いを強いられる。

カミュのペストをモチーフにしており、多くの人が不条理に、平等に亡くなっていく。
その他にも、街から脱出を試みる者、ペストを好ましく思う者、神に祈ること、誠実であることなど、ペストで描かれた内容、セリフが各所に散りばめられています。

この作品、出版されたのは3年前(2017年)。
当時は突拍子もない印象を受けたかもしれない。
けれど新型コロナが流行している今、現実味を持って読むことができます。

全3巻、発生から収束まで物語は一気にすすむ。
結末はハッピーエンドとは言えないが、救いはある。

ペストを読んだ人にも、未読の人にもおすすめの漫画です。

  

コメント

Copied title and URL