精神科デイケアで実施したプログラムを紹介します。
「コンセンサスゲーム」はご存知ですか?
つい最近知ったゲームですが,砂漠からの脱出,NASAゲームなどがあり,与えられた課題をチームで話し合いコンセンサス(同意)を目指すゲーム。企業研修でも使われているとか。
価値観の違いを認めつつ,コンセンサス(同意)を取る。会話のトレーニングとして使えそうだと思い,僕なりにアレンジして実施しました。
手続き
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・「年末年始に外せないものといえば?」と参加者に質問し,全部で30個くらいのキーワードを挙げてもらう
・これらをヒントに各々ランキング(トップテン)を作ってもらう
・作ったランキングを持ち寄り,チームでのランキングを作ってもらう
・話し合いは10分ほど
ちなみに,参加者に紹介した僕のラインキングはこちら
1. 紅白歌合戦
2. 寝正月
3. 忘年会
4. 初詣
5. 帰省
6. ぜんざい
7. 年越しそば
8. お雑煮
9. 大掃除
10. 箱根駅伝
実 施
まず男性チームと女性チームに分かれて話し合い,それぞれのチームのランキングを作ってもらいました。
案の定というか,思った通りというか,大きな違いが出ました。
女性チームは,1位に「大掃除」,そのあとには「お飾りをする」,「おせちを“つくる”」など忙しくするワードが出てきました。その一方で,男性チームの1位は「寝正月」。2位以下も,「おせちやお雑煮を“たべる”」,「TVを観る」など,のんびりムード漂うワードが続きました(ちなみに大掃除は10位でした…)。
次に男女混合のチームをつくり,あらためてランキングを作成。同じ男女混合でも構成メンバーが違えばランキングも変わるのがおもしろい。
最後に,「新型コロナ下の年末年始」をテーマにランキングを作ってもらいました。
初詣は密集を避けるために,子どもの帰省がなければおせち作りもランクが落ちるのではと予想したしましたが,やはり変動が見られました。ただ,どのチームも1位は「大掃除」で,男性陣が女性陣に押し切られていました。
答え(正解)はなく,それぞれのイメージや価値観を認めつつ,同意をとっていく。話し会いを通じてお互いの違いを知り,参加者同士が仲良くなるきっかけになったと思います。
今回「年末年始に外せないもの」をテーマに初めてコンセンサスゲームを行いましたが,思った以上にうまく運営できました。今度は違うテーマで実施してみようと思います。
コンセンサスゲーム,なかなか使えそうです。
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